FTの株式投資講座 > 投資の教訓 > 8 業績にかけることは危険
8 業績にかけることは危険
決算発表が近くなると上方修正の期待や来年度の見通しにすばらしいものが出るのではな いかという期待を投資家なら誰でも持ったことがあると思います。こういう場合、株価が下げて きてもなかなか売れずに決算を見るまでは売りたくないという心境に支配されます。しかし、業 績がどうなるかはインサイダー情報でもない限りわからないわけですから、それに賭けるのは ギャンブルです。 たまごっちがヒットをしていた頃バンダイを2000株くらい買っていて、「もしかして上方修正する かなぁ」などと思い中間決算待ちの状態でした。株価はなかなか上がりませんが、売った後に上 方修正ではくやしいので、持続するしかありません。結局、通期の見通しは若干の上方修正で、 翌日からはやっと上がってくれるかと期待していましたが、その後は全体の地合いにも引きずら れ買値を下回ってしまいました。ある程度は織り込み済みで、ヒット商品は一過性のものだとい う認識が出来上がっていたのを読めませんでした。 買うのなら、ヒット商品として認識される前に買うか、業績への影響度がすごく高い場合に買うの が妥当であるということです。 まあこの場合下方修正よりはまだましです。もし、決算発表にかけて下方修正されたら大損 です。 下方修正もあり得ないし、業績は上方修正する確率が高いという場合はもちろんホールドでよ いのですが、絶対そうだとは言えません。 常に過度な期待はしないでおくということと決算発表や業績修正(下方修正でもよい)が終わ った直後の方がトレードには向いていること。 この二点は重要だと思います。 それと、好決算を発表した日に明日は「ストップ高確実だー」などと言っている方をよく見かけま すが(私も心の中で言う時がありますけど)、翌日意外な安値で買えて間に合うことがあった り、逆に寄りが天井で売り時だったりします。織り込み具合を冷静に判断して、1株利益の数 字だけで判断しないようにすること(その銘柄にほれ込みすぎない)は特に重要です。 |