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4 塩づけは最悪


 以前よく東証1部の低位株を売買していました。当時は300円台あたりが低位株で昭光通商

 いう株を312円で買いました。その後、大きく上げ360円、420円と売り上がりました。低位株

 は結構儲かると思い、300円にまた近づいた頃5000株くらい買いました。しかし、節目の

 300円を割り、290円台に突入したところでこれはまたとないチャンスだと思い込み10000株

 信用で購入。実は、この何年間かの安値が290円台だったので大丈夫だろうと勘違いしてい

 ました。

 その後、230円台まで下落し、10000株の信用は現引きしていたので、さらに230円台で

 10000株ナンピンをしてしまいました。この時点では損失を出す勇気もないし、ナンピンして

 面目を保つしかできない心境でした。そこからは恐怖の下げがやってきました。追証の電話

 始めて留守番電話に入っていました。株価は180円台です。翌日、取った行動は、何と持って

 いた銀行の金利の安い無担保のローンカードで借金をして現金を入れました。翌日もまた追証

 です。まだあきらめずに現金を入れました。今思うと何やってんだーという感じです。

 結局、金融不安でどの企業が倒産してもおかしくないという状況の中、140円台でぶん投げま

 した

 ロスカットができないと大負けは誰にも止められないことと塩づけは精神的にも好ましくな

 く最悪の行為であることを学びました。

 よく、「株価が下げたら喜んで買い増しします」などということを言っている方がいますが、この考

 えは決定的に間違っています。

 ナンピンしてもしそこから下げたら損は大きく膨らみます。買い上がった場合は下げてもトータル

 では損にはなりにくいです。自分の経験ではナンピンの場合なかなかトータルプラスになるまで

 我慢が出来ない場合が多く、大損をする確率が高いということです。

 ただし、小さい値幅のナンピンや買い終わるまでのナンピン、あるいはもし下げたら即手仕舞う

 つもりのナンピンならOKだと考えています。

 ちなみに今現在も(2003年10月)ここの株価は100円台です。